旅行をするきっかけは人それぞれあると思います。私の場合、親に連れられ小学生の時から登山や旅行に行っていたので、ある意味その頃から旅行が身近にありました。しかし、それは大半が誰かと一緒であり、エリアも出身地から遠方に行くことは多くはありませんでした。
今のように自分で計画して自力で遠方の旅行を実施するようになったのは大学生の時です。高校の先生が、旅行好きで授業の合間によくその話をしてくれており、海外に興味を持っていました。また大学の先生もやはり旅行好きの方がいて、その時に旅行(海外)に行くなら一人で行くほうが良いと言っていました。それは「誰かと行くとその人を頼ってしまうから。自分一人で行けばすべて自分で計画して何かあっても自己責任。また危険なところに行けば、それを全身で感じることが出来るから得るものや達成感が違う」ということでした。そんなこともあり、学生の時やそれ以降の旅行は一人で行くことが多かったです。その分現地で様々な出会いがあり、そこで知り合った友はいまだに付き合いがある人もいます。
大学ではワンダーフォーゲル部に入部したのも大きかったと思います。ここでは登山を中心に島に行ったり、アウトドアをしていましたが、先輩が大学を休学して長期間ヨーロッパなどに行く人が数年に一度はいたため、その影響も多分に受けたと思います。
結果的に大学1年の春休みを利用して初めて海外に行きました。その時はイギリスに1週間ほどでした。2年の時はイタリアへ2週間ほど、3年の時は中国に3週間ほど行きました。旅行して色々な人と知り合いました。当時留学にも興味を持っており、経験者や留学している人からアドバイスを受けました。留学しても日本人がいないところに行かないと結局日本語を話してしまい、あまり勉強にならないような意見も多く、またもっと長期間色々なエリアに行ってみたいという考えから4年に進学せず1年休学してヨーロッパやアジアへ5か月程度行くことにしたのです。
ふたを開けてみれば、2か月オーバーし、期間は2001年(平成13年)5月11日~12月2日 7ヶ月(205日間)合計37カ国・120都市を訪問しました。エリアは、ヨーロッパ全域、アフリカ・中東一部、東南アジア全域です。現地に行って見るとホットな情報が沢山入ります。ここからあそこは行きやすい、そこはすごく良かったなどです。そんな話を聞くとじゃあ行ってみようとなってしまうのです。皆さんもこんな経験ありませんか?
海外に行くなら学生の時が断然良いと思います。特にヨーロッパでは学割が鉄道、博物館美術館や宿など利用できることが出来ます。スペインの美術館などは無料で入場できるところが多く学生は優遇されています。また同世代の日本人や海外の人も旅行をしている為、仲良くなりやすいです。もしかすると一生の友を得られるかもしれませんよ。友人で旅行中に知り合った人と結婚している人もいるぐらいです。一度で長期間旅行するのは大変な面もありますが、効率や金銭面からしても魅力的なことが多いです。更に見逃せないのは、学生の時は感受性が強いときです。この時に様々な物、食、文化、歴史、人に接し体験をすることは後の人生において多大な貢献をしてくれるはずです。このような観点からも若い時に旅行に行くことは非常に大切だと思います。これからは日本のことしか知らないようでは通用しません。井の中の蛙大海を知らずではありませんが、殻を割って外に出ることは今後の国際社会で大いに役立つはずです。
余談が長くなりました。最後は釜山を出港し下関へ入国しました。その後も、広島、大阪、名古屋を1週間ほど旅行して帰り、季節は冬となっていましたが、「大きなトラブル」はなく無事帰国できたのです。今では学生の時しかできない贅沢旅行?を体験でき良い経験をしたなあと思っています。
その後も行けるときは国内外の旅行は続けています。自分が居住しているエリアを出ると新しい価値観や発見が多くあり、とても刺激的で自分を成長させることが出来ると思っています。 最後に一言。旅行に行くならどのエリアが良いのでしょうか。人それぞれ興味を持つものや目的が違うと思いますので、難しい面もありますが私のお勧めはヨーロッパです。ここは歴史が古く、数千年前から様々な歴史が蓄積されています。その為、建造物、芸術や食生活などとても価値のあるものを見ることが出来ます。大航海時代にこの文化が世界中に拡散されました。その痕跡は現在でも受け継がれていますが、その大本がヨーロッパなのです。学ぶべきものは多くあります。